アーム(Arm)とクアルコム(Qualcomm)?
この2社の関係は、**「CPUの設計図を作る会社(アーム)」と「その設計図を使って具体的な製品を作る会社(クアルコム)」**という、非常に重要なパートナー関係にあります。
各社の役割
アーム (Arm) の役割: 設計図(アーキテクチャ)の開発
- 国: イギリス 🇬🇧
- やっていること:
- スマートフォンやPCなどの頭脳となるCPUの「基本設計図(アーキテクチャ)」を開発しています。
- この設計図は、特に省電力性能に優れているのが特徴です。
- アーム自身は工場を持たず、チップの製造は行いません。開発した設計図のライセンス(使用する権利)を他社に販売することで利益を得ています。
クアルコム (Qualcomm) の役割: 設計図を基にした製品(チップ)の開発・販売
- 国: アメリカ合衆国 🇺🇸
- やっていること:
- アームからCPUの設計図のライセンスを購入します。
- その設計図を基に、CPUだけでなく、通信機能(5Gなど)や画像処理機能(GPU)などを1つにまとめた高性能なチップ**「SoC (System-on-a-Chip)」**を開発・製造・販売します。
- その代表的な製品ブランドが「Snapdragon」です。
- 時にはアームの設計図をそのまま使うだけでなく、独自に改良(カスタム)して、さらに性能を高めることもあります。
関係性のまとめ
一言でいうと、**「アームなくしてクアルコムのSnapdragonは生まれず、クアルコムのような会社がなければアームの設計図は製品として世に出ない」**という、持ちつ持たれつの関係です。
この協力関係によって、高性能でバッテリー持ちの良い数多くのAndroidスマートフォンや最新のPCが実現しているのです。